★★★【試聴2回目】映画紹介『MORSE-モールス-』のあらすじと見どころ。
三行で『モールス』
●小学生の甘酸っぱい恋愛ホラー。
●怖い描写は多め。(公開時R15+)
●残虐だからこそ、めちゃくちゃ切ない気持ちになる。
いじめられっ子の主人公オーウェンと、彼の隣の家に越してきたアビーのお話。
原作は、ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストの小説『MORSE』。
色々あって、映画化のために登場人物の名前などが改変されています。タイトルにもなっているモールス信号のシーンは映画ではほとんど出てきませんが、それ自体は大切な役割があります。
前に観たことがあったのだけれど、後になってモヤモヤが解消されたので2度目の試聴です。
観て良かった。
https://www.youtube.com/watch?v=zrpHiDECjlA
あらすじ
12歳の少年オーウェン。謎の少女アビー。全ての秘密が明らかになった時、衝撃の決断が・・・。 オーウェンは母親と2人暮らし、学校ではイジメられている。ある日、隣にアビーが越してくる。孤独を抱える二人は徐々に惹かれあい、絆を日に日に強くさせていく。 そして、オーウェンはアビーの哀しくも怖ろしい秘密を知る。 その頃、町では残酷な連続猟奇殺人が発生。事件を捜査する刑事がたどり着いたのは、2人の住む団地だった―。 Amazonプライムより引用
見どころ
この映画はカットされた部分があるのですが、それを知っているかどうかで印象が変わります。
一度目は主人公オーウェンに移入して観ていたのだけれど、2度目はアビーに注目。どちらも切ないのだけれど、種類が変わります。
後から知ったこと(途中までネタバレなし)
僕が後から知った“カットされたシーン”というのがコレ。
https://www.youtube.com/watch?v=t6KEzjgrbLE
本編を一度観た人は、下で解説しているので読んでみてください。
そうでない人は、先に本編を観ることをお勧めします。
以下、ネタバレあり。
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アビーは元々人間でした。
しかし、吸血鬼であるおじに肩を噛まれてしまったせいで吸血鬼となります。
カットされたシーンでは、アビーが当時の回想をオーウェンに送っています。
アビーは12歳くらいの頃に、おじから性的暴行を受けました。
アビーはそれに抵抗し、その拍子に肩を噛まれ吸血鬼になってしまいます。
オーウェン宅にアビーが招かれず入った後、(アビーがKISSのTシャツを着ているシーン)シャワーを浴びたアビーの右肩にはその時の傷が残っています。
これは、アビーの心の傷が残っているという暗喩でもあります。
いじめ、殺人、離婚、ロリータ・コンプレックスなどの社会的問題を描写したシーンを通して、人間の内部に潜む闇を焦点にあてている。Wikipediaにはこうあるのだけれど、ロリータ・コンプレックスについては描写が無いので(彼は保護者だし…)、一度目の試聴では疑問でした。 これを知ってからだと、ラストでオーウェンが覚悟を決めたことにも納得がいくし、頬の傷に対する「うんとやり返すの」という言葉も重たく聴こえます。 保護者を失ってしまったアビーの悲しさも理解できるし、いろんな見方が変わります。 なんでカットされたんだろう。 [temp id=6]