★★★映画紹介『MERU』あらすじと見どころ

3行で『MERU

●登山家達が前人未踏の“シャークフィン”に挑むドキュメンタリー。 ●“何が彼らを動かすのか”がとても興味深い作品。 ●二回見て気付く、フィクションでないからこその複雑さがあります。

https://www.youtube.com/watch?v=i5w5bFXB2TQ

あらすじ

2008年10月、コンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズタークの3人はメルー峰へ挑むため、インドに到着した。 7日間のはずだった登山は、巨大な吹雪に足止めされ、20日間に及び挑戦は失敗に終わった。敗北感にまみれた3人は、普段の生活へ戻っていく。 ところが故郷へ帰ったとたん、肉体的にも精神的にも苦しい数々の苦難に見舞われる。一方、心の中のメルーの呼び声が止むこともなかった。 そして2011年9月、コンラッドは2人の親友を説得し、シャークスフィンへの再挑戦を決意。それは前回以上に過酷なチャレンジとなった……。

インド北部にある巨峰メル―(標高6100ⅿ)。

MERU』は、メル―の中でも最難関とされる“シャークスフィン”に挑む3名の登山家を描いたドキュメンタリー。「ナショナル・ジオグラフィック」のドキュメンタリーみたいに、セルフィーの間にいろんな人のインタビューが挟まれた構成。

 

エベレストより困難な“シャークスフィン”を超えるために何が必要なのか、そこで何を得るのか。そういうところが描かれています。

見どころ

理解できない別世界の人を、少し身近に感じることが出来ました。

彼らは山登りを通して、“自分の立てた目標”をこなすことを楽しんでいるのでしょう。それも、“誰も成し遂げたことのない目標”。それは確かに魅力的です。

 

作中で印象的だったのが、映されているテント内の映像ではジョークが飛び交っていること。絶望的な状況でも行動し続けるためにはユーモアが無ければならない、そういう意味で「この人たちも人間なんだな」と思いました。

人間離れした目的があるわけではなくて、自分が決めた目的のために最善を尽くしている。そのために、出来る限り余計なリスクを排除して、ただ自分にできることをする。

 

見返してみてそれを特に感じたのは、一度目の登頂のとき。食料も燃料も尽きかけたじ状態で、一番若いレナンがコンラッドとジミーを見て感じた言葉です。

2人は登山を続行したんだ。 何を考えているのかわからなかった。 あんなコンラッドは初めてだ。上る情熱に燃えていた。

一見絶望的な状況の中でも、コンラッドとジミーは「これまでの経験から、まだ可能性がある。」と考えていました。

心残りを無くそうと奮起して挑戦する姿は、とても野心的だし見習いたいなと感じます。

ウォッチリストに追加したので、定期的に見返そうと思います。