クオンガタリが4層の花園に現れた理由を考察してみた【メイドインアビス】

メイドインアビス』の原作27話「禁断の花畑」。

ナナチのアジトから出発したリコ隊は、深界4層にある不屈の花園に到着します。

 

ここで登場したのがクオンガタリ

危険度は、タマウガチと同じ“理不尽”(★×5)。

トコシエコウに擬態し、花畑に来た生物を襲って苗床にしてしまう恐ろしい虫です。

 

本来6層「帰らずの都」にいるはずのクオンガタリ

なぜ4層に現れたのかを考察してみます。

60日くらい前から起こったこと

レグが花園で接触した祈手は次のように言ってました。

ここは地上60日以上前に 『禁域』に指定されているはずだが…

そこで、物語中でどのくらいの時間が経っているのかを確認しておきます。

物語の始まり→アビスに潜るまでが約2か月

アビスに潜ってからナナチのアジトを出るまでには3週間くらい?

レグがオースに現れてから

ハボルグが深界2層「逆さ森」から戻ってくるまでにレグが地上に現れて、孤児院に入り、鈴付きから赤笛になりました。

レグはキユイと並んでこんなことを言っています。

あっという間に2か月… 驚くほどすんなり馴染んでしまった…

リコたちがナナチのアジトを出るまで

タマウガチ毒について知らないし、ナナチのアジトでどのくらい滞在したのかはわかりません。

ただ、ナナチがレグに昔話をした後に「お前なぁ、何日ヘコんでんだよ…」と声をかけています。ここでもリコは昏睡状態なので、4日くらいは経過しているのだと思われます。

傷の回復やリハビリ、素材調達なんかも含めたら、2週間くらいになるのかもしれません。

[timeline title="アビスで休憩した描写"][/timeline] [ti label="深界1層" title="スラムの下"][/ti] [ti label="深海2層" title="ナキカバネ(気絶)"][/ti] [ti label="深界2層" title="監視基地(肉)"][/ti] [ti label="深界2層" title="生存訓練×10日"][/ti] [ti label="深界2層" title="監視基地(大断層前)"][/ti] [ti label="深界3層" title="描写なし"][/ti] [ti label="深界4層" title="ナナチのアジトで治療、リハビリ。日数は不明"][/ti]

もしこの通りだとすると、花園が「禁域」に指定されたのはリコたちがアビスに潜る一か月くらい前。

 

そこで気になる人物が二人。

一人はハボルグ。

1話に「2か月かけて逆さ森から帰ってきた」ということは描かれてあるのだけれど、どこまで潜ったかは描かれていません。

ラフィーさんが電報船の手紙と思われるものをリコに読み上げているだけです。

ハボはね…これから第2層の「逆さ森」まで行くんですって どんなところなんだろうね

ハボルグは、存命で名前が出ているほぼ唯一の黒笛。(黒笛はオーゼン隊に居たような、いなかったような。)

深界5層まで潜ることができます。

もしかしたら何か知っていて、また地上で解説役になるのかもしれません。

 

 

もう一人はオーゼン。

オーゼンが4層の花畑でライザの封書を見つけたのは、リコたちがシーカーキャンプにつく数日前。

もう何日前だったかな… 四層…『巨人の盃』の奥にトコシエコウの群生地があってね そこに墓が出来てたんだよ あれらはそこに置かれていたのさ

それが具体的いつなのかはわかりませんが、オーゼンは封書を回収し、墓の中身を確認しています。

当然それなりに動揺しただろうし、周りの状況を確認できる余裕があったかどうかには疑問があります。その時点ではクオンガタリがいなかったと考えるのが妥当でしょう。

 

となると、“もう何日前だったかな…”という言い方はちょっとモヤモヤしますね。オーゼンの日付感覚が狂っているのか、偶然無事だったのかはわかりませんが。

(ライザの封書によると、クオンガタリの生息地は6層。つまり、本来ラストダイブしないと見ることはない生き物です。そこで、オーゼンは擬態しているクオンガタリに気付けなかった・幸運にも襲われなかった可能性もあります。)

 

そもそも、五層の祈手の日付がずれている可能性もあります。

正しい日付を導き出すのはむつかしそうですね。

余談:キユイの誕生日

余談ですが、キユイが謎の発熱を起こしたのは誕生日。

つまり、「ハウアーユドコカ02」はリコたちが潜った翌々日の話です。

 

How are youが今の状態を示しているとして、“ドコカ”ってどういうことなんでしょう?6巻に収録されているけれど、まさか地上ではまだ2日しかたっていないのでしょうか?

そんなことはないと思うけれど、色々気になります。

実在する虫の生態を当てはめてみる

虫が別の土地に移動することは、現実の世界でもあります。

有名なのはバッタ。

日本ではそんなイメージは無いけれど、中国では大量のバッタが飛び回り、緑をすべて食べつくしてしまう“蝗害”が起こります。

他にも、輸出入のフェリーに木材などと一緒に紛れている場合や、災害の前に虫が大量発生することもあるようです。

 

そういう諸々を合わせて、思いつくのは次の4つ。

●6層の花畑が荒らされた? →6層にあるトコシエコウの花畑が何らかの理由で消滅してしまい、巣を追われ上がってきた可能性があります。

情報が足りないから、これから何か出てくるかもしれません。

●6層にクオンガタリの敵対生物が現れた? →クオンガタリを食べる捕食者や、同じくトコシエコウに住む生物が現れて、逃げてきたパターン。

これも情報が足りません。

●アビスの異変を察知して移動してきた? →災害の前に生き物が異常な行動をするアレ。

個人的に一番ありそう。

●誰かが幼虫を連れてきてしまった?

→32話。カッショウガシラのコロニーの近くで、リコがボンドルドにクオンガタリの幼体を打ち込んでいました。あんな感じで、誰かが持ち込んだ個体が繁殖してしまったのかもしれません。

不屈の花園にはライザの墓?がありました。 その墓を建てた人の装備に幼虫が付いていたのかもしれません。

墓はレグが建てたと思われるけれど、時系列を考えるとクオンガタリの発生とレグは関係なさそう。他の誰か?

アビスの異変を察知した?

アビスの謎の一つ。

2000年ごとの地層から出てきたお祈り骸骨の謎ですが、僕は定期的にアビスの力場が乱れるからだと考えています。

https://life-is.club/abyss-2000/

アビスの奥の方に力場を生み出す磁石みたいな遺物があって、星の羅針盤は力場の向きを表している、と予測したのがこの記事。

 

もしそうなら、7層辺りにそれがあって何か異常な動きをしているのかもしれません。

邪推:「虫の大群が上ってくる」に感じる違和感

クオンガタリのせいで、リコたちはライザの墓の跡地を探すことはできませんでした。

ちょっとメタな話なんですが、花園を封じるための方法が“虫の大群”だったのかもしれません。

 

クオンガタリは元々6層に住む生物。

何というか、5層「なきがらの海」を超えて虫が上ってくるって、ちょっと違和感を感じませんか?

何かの伏線なのかもしれないけれど、そうでもない可能性もあると考えています。