1人でいるのが寂しくない人について。そういう人こそ映画を観るべきだと思った。

1人でいても寂しくない理由

僕は基本的に、1人で行動しています。進んでそうしたい人です。

これは学生の頃から変わらないことで、クラス・ゼミなどの集団の一人であることが苦痛でたまりませんでした。

 

集団に馴染むのが下手で、1人ででも楽しみを見出すことが上手。単純に、友達の作り方を知らなかったのかもしれません。

会話はできるけれど、おしゃべりができない。じゃれ合いが苦手で、そんな自分が嫌い。

でも、1人で黙々と本を読んだり、絵を描いたり、自転車に乗って長距離を走るような“集中できること”は大好きです。

 

学校では所属感をほとんど感じられなかったけれど、自分で見つけた楽しさに夢中になっている間は安心できていました。

そういう人は、意外と多いのかもしれません。

https://toyokeizai.net/articles/-/246355

こうした「所属感のない孤独」を感じている若者も多いのではないでしょうか? いや、若者だけではありません。定年を迎えた高齢者も、フリーランスで働く人も、離婚や死別などでソロに戻った人も、今後多くの人たちが「所属を失うことでの孤独」を感じるようになるでしょう。それは、個々人の問題ではなく、もはやコミュニティというものが所属によって成立しえなくなるからです。

 

そんななかで僕が感じていたのは、「みんなと一緒に居るより、1人でいる方が楽しい」ということ。

周りがそれを見て気味悪がったとしても、「自分は人と仲良くできない。だから虐げられても文句は言えない。」ということ。

 

今でこそ「1人でいいや」と吹っ切れているけれど、「人の中に馴染まなければならない」と思っていた学生時代はずっと悩んでいました。

映画を観て色々学べる

学生時代に1人でいた人って、あんまりいい思い出を持ってないんじゃないかと思ってます。僕はそう。

人気者が正義で1人だとかわいそうなやつ、 ちょっかいをかけてくる奴がいて無視するわけにもいかず・・・みたいな。

少なくとも、“スクールカースト”という言葉くらいは聞いたことがあるでしょう。

 

映画の世界では、そういうのがよくあります。いわゆるジョックとナード

で、大抵の場合ナードがやり返すんです。そうしないと話が進まないから。

『ヴィンセントが教えてくれたこと』のオリバーも、『モールス』のオーウェンもそう。その後意気投合するかどうかは分からないけれど、ジャンルを問わず、被害者が仕返しをすることで自由を勝ち取ります。

 

でも実際は、苛められても反撃できない人、そもそも反撃するという発想がない人は結構いると思います。

 

ここで言いたいのは「やられたらやり返せ」じゃなくて、「映画を通して手段を学べる」ということ。

僕は普段、ナードのキャラクターに移入しながら映画を観ていることが多いのだけれど、いつも「この映画をもっと前に観れていたら…」って後悔してます。

 

自力で集団の中に入れる人は、その集団の中でいろんな知恵を身に着けていきます。

でも、一人でいる僕たちにはそれが出来ません。

だからこそ、映画を観て知恵を増やして豊かになる方が良いと思うんです。

映画を観て周りが自分をどう見てるか知れるし、自分がどうすればいいか考えるきっかけにもなる。

 

人と会わなくとも自分を保てるのは良いことだと思います。

でも、今の自分には圧倒的にピースが足りないと感じることもあります。そんな時に作品を通して、「自分はどうすればいいのか」の答えが見つかることがあります。

映画を作っている人が考えていること

以前見た動画で、映画監督がこんなことを話していました。

一言で言えば、「派手なアクションだけが映画じゃない」ということ。間違ってないか確認してみてください。

映画は20世紀で最も影響力があった芸術形式でしょう。 映画の作り手は国境を超えてあらゆる言語野ジャンルや哲学を通して物語を伝えました。実際、映画が手掛けていないテーマはほとんどありません。 この十年間で、メディアは地球規模で集約されて、ハリウッド大作的な文化に違背されてしまいました。 私たちに与えられるものは、次第に物語ではなく感覚が優先されています。 40年前は私たち全員が共有していた世代間で物語を伝え合うということは、今では珍しくなりました。映画を作る側としては心配になります。 人間として恐怖を感じるのです。若い世代はどんな未来を作れるのでしょう?自分たちの背景や可能性に関する物語などほとんど知らないというのに。 皮肉なことですが、テクノロジーに触れる機会は前例がないほどに増えているのに、文化に触れる機会は極めて少なくなっているのです。 だから私たちは、2006年にFILMCLUBを設立したのです。   TED×Taklビーバン・キドロン「映画の素晴らしさを共有しよう」より

全体を見ると、「映画にはもっと大事な“伝える”という役割があって、そういう映画をもっと広めていきたい」という内容。

これを見て「確かになー」と思いました。

 

実際、テレビでやってるのは派手なアクションがたくさんあるものだったり、視聴率が撮れてBPOに通報する必要のないおなじみの作品ばかり。

毎年夏休みに放送してるサ…まあ、何を放送するかはテレビ局の事情だから、外野が口をはさむことじゃありません。

でも、「いろんな作品に触れる機会がもっとあってもいいのになー」と思うのは事実。

 

その役割を、今はオンデマンドのAmazonプライムやネットフリックスが担ってます。

僕も、本格的に映画を観て楽しめるようになったのはAmazonプライムの会員になってからです。

今では毎日と言っていいくらい映画を観ているけれど、それまでは半年に一本観るか観ないかでした。それも、自分で選んだ映画ではないものを。

知恵を付けると行動が変わる

自分で言うのもどうかと思いますが、1人でいられる人って頭は悪くないと思います。自分で最低限のものは補えるんだから。

ただ、知恵が足りないだけ。

 

知恵が付くと目的を見つけられるようになるし、そのためにいろんなことが出来るようになります。

行動が変わればもっといろんなことが身について、楽しくなってくる。

 

そのための準備として、映画を観るのは悪いことじゃないと思います。