昼間スッキリ覚醒して、夜に睡魔を呼び寄せる方法。寝落ちする”不眠対策”について考察してみた。
2018年末、12月27日くらいから、夜に眠れなくなってしまいました。
でも、正月までには生活リズムをとり戻すことができました。
今は、“夜に自然と眠たくなる”とても心地いい状態です。
この状態を維持するためにも、昼間に眠たくならないためにどうすればいいか考えてみました。
睡魔は悪くない。けど対策は必要。
睡魔というと邪険に扱われがちだけれど、睡眠欲自体は体に必要なものです。
強い睡眠欲があるから夜にぐっすり眠れるのであって、眠気を我慢してばかりだと夜にウトウトしても眠れなくなってしまいます。
プレッシャーや過度の期待、焦りは休息の大敵です。「我慢したんだから、夜こそ寝てやる」なんて思い始めたら、それこそ眠れなくなってしまうでしょう。
問題なのは睡魔に襲われるタイミング。
間が悪いだけで、眠たいのは事実です。
眠たいと感じているのなら、その感覚には出来る限り従っておきましょう。
眠いときに頭は回りません。
これは勉強でも仕事でも言えること。
https://gigazine.net/news/20170630-naps-at-work/
これまでの研究で、昼寝が日中に生じる頭の霧を晴らしてくれるという内容は複数発表されています。 例えば、被験者に対して1日に4回の知覚パフォーマンスのテストを行うという実験をしたカリフォルニア大学のサラ・メンディック博士の研究では、通常時、1日が終わりに向かうにつれ、被験者らのパフォーマンスは悪くなるという結果がでました。 しかし、テストの間に被験者らに30分の昼寝をしてもらったところ、パフォーマンスが上がることが判明。60分の昼寝を行った人はパフォーマンスが回復するまでに至ったことから、研究者らは「適切な質の眠りは、夜の眠り全体と同じぐらいに大きな利益がある」と語っています。 メンディック博士によると、昼寝時間の長さによって、得られる利益は異なってくるとのこと。 例えば20分から60分の昼寝は睡眠サイクルの1つであるノンレム睡眠のステージに入ることができる長さのため、記憶力と学習能力を向上させることが可能です。 また、60分以上の昼寝ではクリエイティビティ・知覚プロセスなどを向上させるレム睡眠に入ることができ、人はばらばらのアイデア同士をつなげることができるようになります。 このような理由から、メンディック博士は、ノンレム睡眠とレム睡眠が1サイクルとなる90分の昼寝を推奨しています。
睡魔対策の基本は“迎え入れて追い返す”こと
夜にどれだけ深く眠っても、昼間の睡魔を完全に無くすことはできません。
よっぽど集中しなければならないことを毎日しているなら別だけれど、大抵決まった時間に眠たくなってしまうものです。
それで困るのなら、あらかじめ仮眠をとって睡魔を追い返しましょう。
眠気を取りたいだけなら、タイマーをかけて10分~20分で十分です。これも一種の寝だめ。もし眠たくなくても、先に眠っておけば意図しない睡魔に襲われることは無くなります。
初めのうちは仮眠をとることに慣れず眠れないかもしれませんが、それで構いません。普段起きているはずの時間に眠ろうとしても、体が休むことを受け付けないからです。
目を閉じていれば次第に体が休むことを覚え、それを4日も続ければ軽く眠れるようになります。
まずは20分程度の時間を確保すること。
時間をとったら、目を閉じてリラックスすることから始めてみましょう。
眠たい状態で目をこすり続けるより、よっぽどマシです。
睡魔を感じていなくて眠れないときの対処法
素早く仮眠をとるためには、連想ゲームをするのがお勧めです。
http://news.livedoor.com/article/detail/13520980/
方法は簡単だ。 まず床に入り、簡単な言葉を思い浮かべる。 仕事やストレスを連想させる言葉はダメ。リラックスできる言葉がいい。 たとえば、「bird」(鳥)という言葉。次にそれぞれの文字b、i、r、dから始まる言葉を、思いつくだけ思い浮かべる。そして、少年が遊んでいるシーンや楽しい本の表紙、冷たいアイスクリームなど、脈絡のない情景を思い浮かべているうちに眠くなるという寸法だ。 たいてい、最後のdにいかないうちに眠りに落ちるらしい。 理屈はシンプルだ。 「人間は論理的に考えている時は眠れない。 ランダムな思考(言葉のイメージ)を、トランプカードを混ぜ合わせるようにシャッフルしていると眠りやすくなる」という原理に基づいている。 ボードウィン博士は、この原理を生かし、「mySleepButton」というiPhone用の無料アプリを作った。 これは、音声で「赤ちゃん」「カヌー」「ジョギングしている男女」など、脈なくのない言葉が次々に出てきて、それらの景色を想像しているうちに眠くなるという寸法だ。 実は、ガーディアン紙のバークマン記者が試したのはこのアプリの方だった。これなら日本語のアプリでも、ランダムに言葉が発せられるものが作れそうだ。
- bなら「boy」(少年)、「book」(本)...。
- iなら「ice cream」(アイスクリーム)、「iced tea」(アイスティー)...。
ここで紹介されている“mySleepBotton”に近いものが、「mind shuffle」というアプリ。
記事更新日時点でApp Storeのみ対応ですが、アプリ内の単語帳に登録された単語をランダムに読み上げてくれます。単語は日本語にも対応。
読み上げは合成音なので、自分で単語を登録することも出来ます。
車の運転をしているならなおさら
正直なところ、ミントのガムを噛んだり、エナジードリンクを飲んだり、大きな声を出して睡魔から解放された経験が僕にはありません。アイスコーヒーを飲んでも、冷たさで一時的に目が覚める程度で相変わらず頭は回りません。
だから個人的に、ガムやカフェインの覚醒作用をあまり信用していません。
そのため、長く車の運転をするときは、必ず仮眠の時間を確保するようにしています。
SAやICで休憩したり、最悪近くのコンビニで何か買って休ませてもらったり。
車の事故は怖いので、最大限用心するようにしています。
自動車事故は全体を見るとラッシュ時(7~8時、17~18時)が多いのだけれど、居眠り運転に限って見ると12~16時にかけて急激に増えていきます。
この時間に単調な“運転”という行動をしていると眠くなってしまうのは必然なので、この時間は注意が必要です。
夜に睡魔を招くための工夫
昼に眠気を感じにくくするための基本は、夜に深く眠ること。
ちゃんと就寝して疲れが取れていれば、昼間に強い眠気を感じることはほとんどなくなります。あまりに眠たくて「カクン」と一瞬寝落ちしてしまうようなら、その時点で結構深刻な睡眠不足です。
じゃあ、本当に眠たくなりたいとき(=夜)に眠気を感じるにはどうすればいいのか。
色々方法は有るけれど、絶対してはならないのは睡魔を追い払うこと。
当たり前だけれど、夜に目が覚める事をすると眠れなくなってしまいます。
夕方には仮眠を取らないこと
仮眠から目覚めると、しばらくの間は眠気から解放されます。
これは、仮眠してからしばらくは就寝しづらくなるということでもあります。
詳細な時間には個人差があるので実験が必要ですが、僕の場合は17時以降に仮眠をとる就寝しづらくなります。
仮眠は眠気を覚ますためにした方が良いのだけれど、時間を調整しないと寝不足の原因になるので注意が必要になります。
夕方は、眠気を覚ますために冷たい飲み物を飲むのがお勧め。目が覚めるけれど、カフェインのように後に残りません。
眠る環境を整えること
前にも書いたけれど、深い眠りの妨げになるのは次の3つ。
●悩みごと・不安(特に漠然とした不安を感じる時) ●有り余った体力(疲れていない) ●交感神経への刺激=興奮状態(ブルーライト、熱い風呂など)
これらを出来るだけ取り除いて、眠れる環境を整えることが重要です。
特に、交感神経への刺激。
こう言うとわかりづらいけれど、眠る前にストレスを感じるような物事は出来るだけなくしてしまうように意識しましょう。
変えられるものは変えて、変えられないものは避けた方が良いです。
メリハリのある目覚め方をすること
これも前に書いたけれど、目覚めるときは一気に目覚めましょう。
寝起きにダラダラしていると、一日中だるさを持ち越すことになります。
朝日を浴びても運動しても、スマホの画面を見るのでも構いません。
ソシャゲなり、Twitterなり、Youtubeでも構いません。
何とかして、脳を覚醒させましょう。
出来るだけ気の進む、簡単な方法が良いです。
僕は、朝に映画を観るようにしています。
https://life-is.club/moning-movie/
結局、睡魔を倒すには正攻法しかない。
睡眠欲は、性欲、食欲と並んで人間の体に無くてはならないものです。それを小手先でどうこうしようとしても、すぐに限界が来ます。
それより、ちゃんと寝て体と頭を休めて調子を整えた方が何をするにも有利になります。
結論としてはしっかり寝ること。
重要なのは、寝る環境とタイミング。
それを知っているかどうかです。
最適な睡眠時間は人それぞれ
いろんな人の話を聞いたり、本を読んでいて思うのだけれど、いい気分を保てる睡眠時間は人それぞれ違います。
4時間で十分な人もいれば、10時間寝ないと気が済まないという人もいます。
それを考えると、自分にちょうどいい時間は把握しておいた方がよさそうです。
一律で「8時間が良い」わけでもないし、「短ければ短いほどいい」わけでもない。
寝る前の行動と寝た時間、目覚めたときの気分をスマホのカレンダーにでもメモしておいて、自分に必要な睡眠時間を調べておくと便利そうです。
睡眠障害(過眠症・睡眠時無呼吸症候群)についての注意
ネットやテレビではたまに名前を見かける睡眠障害。
特に有名なのが、過眠症(ナルコレプシー)と睡眠時無呼吸症候群。
これまではそれぞれ「急に眠たくなる病気」、「寝ている間に息が止まること」くらいの認識でしかなかったのですが、厚生労働省のサイトで調べて初めて、かなり深刻なものなんだと知りました。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-043.html
ナルコレプシーは古くから知られていた過眠症のひとつで、日中に突然強い眠気が出現して、眠り込んでしまう病気です。 ナルコレプシーの眠気は強烈で睡眠発作と呼ばれます。 入学試験中や初めてのデート中、顧客との商談中に眠り込んでしまうほどです。また、眠気が襲ってきたことに気づく前に眠り込んでしまうため、居眠りをしたことに本人が気づかないこともあります。 ナルコレプシーに特徴的な症状として、びっくりしたり大笑いしたときに全身や身体の一部の力が抜けてしまうカタプレキシー(情動脱力発作)、寝入りばなに出現する幻覚様の体験(入眠時幻覚)、寝入りばなに出現する金縛り(睡眠麻痺)があります。 近年、ナルコレプシーの原因が、脳の中のヒポクレチン(オレキシン)を作り出す神経細胞(ヒポクレチン・ニューロンあるいはオレキシン・ニューロンといいます)が働かなくなることによって起こることがわかりました。 この神経細胞が働かなくなる遺伝子異常が犬のナルコレプシーの血統で見つかったこと、同様の遺伝子異常が組み込まれたネズミでナルコレプシーの症状が出現すること、ナルコレプシー患者さんでは脳脊髄液中のヒポクレチン(オレキシン)がほとんど消失していることから、確認されたものです。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-026.html
眠り出すと呼吸が止まってしまうため、過眠や高血圧などを引き起こす病気。 睡眠時無呼吸症候群は眠り出すと呼吸が止まってしまう病気です。 呼吸が止まると血液中の酸素濃度が低下するため、目が覚めて再び呼吸し始めますが、眠り出すとまた止まってしまいます。これを一晩中繰り返すため、深い睡眠がまったくとれなくなり、日中に強い眠気が出現します。 酸素濃度が下がるため、これを補うために心臓の働きが強まり、高血圧となります。 酸素濃度の低下により動脈硬化も進み、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなります。さらに睡眠不足によるストレスにより、血糖値やコレステロール値が高くなり、さまざまな生活習慣病やメタボリック・シンドロームがひきおこされます。 1時間あたり10秒以上の呼吸停止が20回以上出現するような中等症・重症の睡眠時無呼吸症候群を放置すると、心筋梗塞・脳梗塞・生活習慣病・眠気による事故などを引き起こし、死亡率が非常に高くなるため、すぐに治療が必要です。 ひどいイビキ、睡眠中の呼吸停止がある場合には速やかに専門の医療機関で検査・治療を受けることが大切です。
細かい物質の話は分からないけれど、初めてのデートで笑った拍子に眠ってしまうとか、寝ている間に死亡する可能性があるって相当深刻な症状ですよね。
共通するのは、どれだけ睡眠時間をとっても日中強い眠気を感じること。
そういう症状を感じることがあるなら、早く医師などに相談した方がよさそうです。